後書き
長編終わらせる時って大体書き終えて2、3ヶ月以上経ってることがほとんどなのでいつも後書き特にないのですが、木洩れ日は珍しく最終話を更新するまでに本のこともあって結構リアルタイムで番外編書いてたのでつらつらできる気がします。ので、しちゃいます。

「出会いがパリのベーカリー、めちゃくちゃおしゃれじゃん……」と、唐突に思いついて、本当は20話くらいで終わるはずでした。20話でどう終わらせる予定だったのかとかは忘れました。
あんまり深く考えてなくて、付き合い始めるシーンも最初は夢主が酔ってふらついて炭治郎が支えて、そのまま何も言わずにどちらからともなくキスしちゃうような、そんな感じで考えていたんですが一話目の炭治郎視点を書いた段階で、「いや、炭治郎は言葉なしでそんなことはしないな……?」と思って、ちゃんと彼氏いるかどうか確認したりじわりじわりオープンに攻めてく炭治郎になりました。

フランスと言えばフランスパン、みたいな安直な考えがあって、そして炭治郎はパン焼いてる人だし、紙袋いっぱいのパンを愛と表現したいなとは最初から思ってました。
そこに至るまで、当初の予定は炭治郎サイドではボスさん、夢主サイドではマリーさんがここは愛の国だあーだこーだ言う予定だったんですけどそれも全然刺さらないだろうと思って、宇髄先生&蜜璃ちゃんにシフトチェンジしました。むしろどうして最初から柱の二人が思いつかなかったのかと自分が怖いです。

お気に入り回というか、書きたかった回は日差しと愛しい人です。
炭治郎ってどうしたら人に惹かれたりするんだろうなあって考えた時に、みんなに優しいからこそわからないことってあるんじゃないかと。炭治郎的には盲点だった、って部分ですね。みんなに分け隔てなく優しいって、言ってみればそりゃオリジナリティーがないわけです(私の解釈)。なので元カノにも飽きたって言われる。そんな時に、みんなの内の一人は嫌だって言葉が炭治郎に刺さるのではないかと考えました。
満遍なく色んな人を思い浮かべて何かを作るより、この人に届けたい!って思いで作ったパン(や、そのほか色々)の方が、万人受けはしないけど心にぐっと刺さる人は多そうです。
みんなを笑顔にしたい炭治郎を否定しているわけではなく、みんなを笑顔にできるやり方の一つを意図せず教えたような、そんな感じのきっかけにしたくてあんなシーンになりました。

年齢操作して21歳炭治郎ですが、ただそれにしてもちょっと人間できすぎかなあ、とかも思ったので炭治郎視点では普通の男の子を意識しました。あくまで夢主視点は結構フィルターかかっている炭治郎、のような。

そんな感じで、始めた当初は読んでくださる方ぜんっぜんいらっしゃらなかったのに(突然炭治郎始めたから当たり前)、今は感想沢山いただけるような連載を終えられたこと大変光栄に思います。
今までお付き合いいただき本当にありがとうございました!
(と、言いつつ向日葵→木洩れ日の間の時系列で一話二話何か書きたいなと思ってます。別れ際とか書いてないので。)


あ、最後に一つだけ言わせてください!
実は木洩れ日PLEINはですね、

木漏れ日

じゃないのです。笑
これは本当に、特定の方とかではなく拍手含め感想いただく七割くらいの方が木漏れ日表記で(本当に本当に)、そしてわざわざ指摘も嫌味に聞こえてしまうだろうと特に言及しなかったのですが、実は木漏れ日ではなく木洩れ日です。笑
笑い話でした。